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ダイバーシティ先進国ベルギーから観る欧州 LGBTQI 事情

ひきりん|ベルギー

彼女から彼女へ、彼から彼へ、さりげない告白はいかが?バレンタインに見るソーシャル・インクルージョン



インクルーシブ・マーケティングとソーシャル・インクルージョン

とても素晴らしい季節限定商品を一歩進化させて企画したダンドワでしたが、昨年はその新たなコンセプトの打ち出し方が少し弱かったと言えます。実際3種類のビスキュイがウインドーに並んでいたとしても、かなり近づいてみないと気づきにくいですからね。パッケージに入っている状態では更に分かりずらいですしね。そういうこともあって、今年はそのメッセージがより伝わるようにアダムとイヴのパネルが外され(僕は個人的に好きでしたけど)、替わってこのポスターを飾って、改善を図ってきたのでした。

世界的に有名なグローバル企業などでは、既にLGBTを意識した広告や商品などが広く展開されてきています。しかしながら、ダンドワのように100名程度の規模でローカルな企業でもこのようなマーケティングをしているのはなかなか見上げたものです。

実際このビスキュイ売れ行きも好調のようで、バレンタイン5日前の在庫は見てのとおり。Her & Her, Him & Him の2種類は生産数が当然絶対的に少ないはずですが、それでも今回のキャンペーンは大成功のようです。

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筆者撮影 © hiquirin

LGBTムーブメント=レインボーフラッグという構図もだいぶ浸透してきて、日本でも一般にも徐々に認知されつつある状況になってきています。ですが、レインボーフラッグやプライドパレードなどは性的マイノリティーの存在をアピールする目的が強いのも事実です。そして、マジョリティー側からはマイノリティーがまた大音量で奇妙な格好をしてドンチャン騒ぎをしてる、くらいの冷めた視線を向けられることも多々あります。当事者の中にはそうしたスタイルに気後れして付いて行けず、置いてけぼりを食らったような感覚になる人々も大勢います。実際かつての僕もそうでした。

それに対し、今回のように一歩進んで、LGBTQI という性的マイノリティー当事者だけにフォーカスせずに「自然なかたち」でマジョリティーと同列に取り扱う姿勢は、マイノリティー、マジョリティー双方にとって、「好き!愛してる!という感情は、男女間でも女同士でも男同士も一緒じゃないか!」という「気づき」を生む効果が期待されます。

Profile

著者プロフィール
ひきりん

ブリュッセル在住ライター。1997年ドイツに渡り海外生活スタート、女性との同棲生活中にゲイであることを自覚、カミングアウトの末に3年間の関係にピリオドを打つ。一旦帰国するも10ヶ月足らずでベルギーへ。2011年に現在の相方と出逢い、15年シビル・ユニオンを経て、18年に同性婚し夫夫(ふうふ)生活を営み中。

ブログ:ヨーロッパ発 日欧ミドルGAYカップルのツレ連れ日記 

Twitter:@hiquirin

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