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イタリアの緑のこころ

石井直子|イタリア

イタリア スポーツ躍進の夏 バレー欧州選手権 男女とも優勝

引用元:https://twitter.com/Coninews/status/1439860228347027457

 イタリア代表が、EURO2020、サッカー欧州選手権での優勝に続いて、陸上競技をはじめとするオリンピックやパラリンピックの試合でもすばらしい活躍を見せ、イタリアがスポーツで躍進し、この夏は、国じゅうが応援し、喜びにわく夏となりました。

 そんな中、9月にはさらに、オリンピックで苦戦し、女子チーム・男子チーム共に、マスコミなどで厳しく叩かれたバレーボールのイタリア代表が、共に欧州選手権で優勝するという快挙を成し遂げ、こうしたスポーツ選手たちの活躍が、新型コロナウイルス感染拡大に苦しみ、大勢の人が命を落とし、今もまだ感染と闘いつつあるイタリアの人々に大きな喜びと励ましを贈ってくれました。

 日頃スポーツをそれほど観戦することがなかったわたしが、今年、特にサッカーやバレーの試合を観戦していて感じたのは、イタリア代表が、相手チームに押され、先制されても、ひるむことなく最後まで最善を尽くすこと、そして、選手たちが互いを信頼していてチームワークがいいことです。

 サッカーチームについては、優勝戦後に放映された優勝までの軌跡を追う番組を見て、それが、マンチーニ監督が、君たちにはできると励まし続け、試合においては選手たち自身の判断や自主性にも大いに任せるほどに、一人ひとりの選手たちやチームを信頼していたからだと分かりました。選手たちがサッカーという競技を楽しみながら試合をし、互いを信頼して敬意を払い合い、仲が非常によいのは、イタリアという国の国民性や選手たち自身の個性や相性ももちろんあるでしょうが、監督のチーム育成に負うところが多いように思います。

 927日には、大統領官邸、首相官邸でバレーの男女代表チームを招いての会が催されました。祝賀会で選手たちに贈られた、心からの祝いと賛辞、感謝の言葉の中で、当日のテレビニュースでは、マッタレッラ大統領からの「感染下の苦しみのあと、少しずつ立ち直りつつあるイタリアにとって、喜びと平安の兆しを得ることは、非常に意義深いことです。」、「一人ひとりの力とチームワークを一つにして勝利を収めた皆さんは、今日もまた国が従うべき模範です。」という言葉と、ドラーギ首相からの「皆さんは、敗北と困難を、勝利を得るための礎とし、わたしたちすべてに道を示してくれました。」という言葉が、伝えられていました。 

 大統領官邸での祝賀会の様子をまとめた上の映像には、選手たちや、その活躍を導き、支えてきた監督や大統領の言葉も収録されていて、それぞれの思いや姿勢が分かり、イタリアの強さの秘密が改めて分かったようで、感動しました。女子チームも男子チームも、決勝戦で相手チームに先制されながらも、士気を保ち続け、チームで団結し、一人ひとりの選手が自らの最善を尽くそうとして戦っての勝利、欧州選手権での優勝だったのですが、その快挙は、勝ち負けに関わらず、選手たちを敬い、信じてきた監督あってのことでもあるのだと、監督の言葉を聞いて思いました。

 女子代表も男子代表も、イタリアチームの選手であることに誇りを感じて試合に臨み、女子代表は3年前の祝賀会でのマッタレッラ大統領の言葉、「イタリアの皆に模範を示してくれたことに感謝します」という言葉を胸に練習に励んで試合に臨み、男子代表は、チームの士気を試合中に高めるための言葉として、主将が「ぼくら」と声を上げれば、他の選手たちが一斉に「イタリア」と応えていたそうです。

 女子代表監督の「スポーツは、勝てば英雄と称賛を受け、負ければただの敗者という白黒の世界では決してなく、どんなに情熱を持って試合に臨み、全力を尽くしても負けてしまうことがある灰色の世界です。今回のメダルと成功が、勝敗に関わらず、選手たちへの感謝と敬意が絶えることのない世界の創造につながることを願っています」という言葉に感銘を受け、今後も、イタリアの選手たちの活躍を応援していきたいと思います。

 

Profile

著者プロフィール
石井直子

イタリア、ペルージャ在住の日本語教師・通訳。山や湖など自然に親しみ、歩くのが好きです。高校国語教師の職を辞し、イタリアに語学留学。イタリアの大学と大学院で、外国語としてのイタリア語教育法を専攻し卒業。現在は日本語を教えるほか、商談や観光などの通訳、イタリア語の授業、記事の執筆などの仕事もしています。

ブログ:イタリア写真草子 Fotoblog da Perugia

Twitter@naoko_perugia

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