コラム

EVなど成長産業で日本に足りないのは、技術力より社会実装力

2021年09月15日(水)11時00分

「日本が遅れているのは社会実装のスピード。官僚や政治家、一般企業の『新しいものに対応する社会をつくる』という意気込みと対応力だ」

コロナワクチン接種においても、日本の立ち遅れは諸外国に比べて際立った。しかし、社会実装をすべて国に任せ、国民は何もする必要がないかというと、決してそうではないはずだ。

「政治や投資に関して、大勢の人が『自分には関係ない』と思っていると社会は変化しない。皆で議論して、納得する答えを形成することが大事。社会をどう変えていくかに関心をもたなければならない」

新しいトレンドをぼんやりと眺めているだけでは、何の準備もしたことにはならない。その結果、日本がアメリカや中国に負けてしまうことを恐れていると藤野氏は指摘した。

どんなに優れた技術力や開発力を持っていても、それを使う人々の意識がアップデートされないままでは、大きな変化は訪れない。必要なのは、「技術をもとに自分たちの手で新しい未来をつくる」という意気込みと、具体的なアクションのようだ。

構成・酒井理恵

●YouTubeチャンネル「お金のまなびば!」

プロフィール

藤野英人

レオス・キャピタルワークス 代表取締役会長兼社長、CIO(最高投資責任者)
1966年富山県生まれ。国内・外資大手資産運用会社でファンドマネージャーを歴任後、2003年にレオス・キャピタルワークスを創業。日本の成長企業に投資する株式投資信託「ひふみ投信」シリーズを運用。投資啓発活動にも注力しており、東京理科大学MOT上席特任教授、早稲田大学政治経済学部非常勤講師、日本取引所グループ(JPX)アカデミーフェロー、一般社団法人投資信託協会理事を務める。主な著書に『投資家みたいに生きろ』(ダイヤモンド社)、『投資家が「お金」よりも大切にしていること』(星海社新書)、『さらば、GG資本主義――投資家が日本の未来を信じている理由』(光文社新書)など。

今、あなたにオススメ

ニュース速報

ワールド

米最高裁リベラル派のブライヤー判事退任へ=報道

ワールド

米、ロシアに安全保障巡る回答文書提示 国務長官「真

ビジネス

WTO、中国による対米相殺関税を承認 米は非難

ビジネス

カナダ中銀、金利0.25%に据え置き 近い将来の利

今、あなたにオススメ

MAGAZINE

特集:あぶない超加工食品

2022年2月 1日号(1/25発売)

脳の快感回路にダイレクトに響く「不自然な食品」は食品業界の福音だが、消費者には病気の源?

人気ランキング

  • 1

    なぜネコは1日じゅう寝ているのでしょう?

  • 2

    閲覧注意:インパラを丸呑みするニシキヘビの衝撃映像

  • 3

    「2人にしか分からない言葉」で夜な夜な戯れ合う双子の赤ちゃん

  • 4

    米中の間で「いいとこ取り」してきた韓国が、半導体…

  • 5

    ジャスティン・ビーバーの高級車コレクション、1台20…

  • 6

    1円で売却された米空母キティホーク、解体に向け最…

  • 7

    ニッポンのリタイヤしたオジサンたちが次々と感染す…

  • 8

    男の子は幼児期から「ガラスのハート」 子育ては性…

  • 9

    日本経済は「貯蓄があるから大丈夫」...勘違いする人…

  • 10

    コロナ感染で男性器の「サイズが縮小」との報告が相…

  • 1

    1000年に1度のトンガ大噴火、これでは終わらない可能性

  • 2

    部屋を「片付けなさい」はNG 子供の自己肯定感を伸ばす、正しい「声かけ」の方法

  • 3

    『ドライブ・マイ・カー 』がアメリカの映画賞を総なめしているワケ

  • 4

    「渡航禁止の解除を」WHO勧告を無視する日本とオミク…

  • 5

    なぜネコは1日じゅう寝ているのでしょう?

  • 6

    キャサリン妃の服装は、メーガン妃の「丸パクリ」!? …

  • 7

    「2人にしか分からない言葉」で夜な夜な戯れ合う双子…

  • 8

    閲覧注意:インパラを丸呑みするニシキヘビの衝撃映像

  • 9

    知ってた? 太陽系は「巨大な泡」の真ん中に浮かん…

  • 10

    米中の間で「いいとこ取り」してきた韓国が、半導体…

  • 1

    飛行中のステルス爆撃機が「グーグルマップ」に映り込んでいた

  • 2

    外国人同士が「目配せ」する、日本人には言いづらい「本音」

  • 3

    コロナ感染で男性器の「サイズが縮小」との報告が相次ぐ、「一生このまま」と医師

  • 4

    空手がアラブで200万人に広まったのは、呑んだくれ日…

  • 5

    ブタの心臓を受けた男に傷害の前科──「もっとふさわ…

  • 6

    1000年に1度のトンガ大噴火、これでは終わらない可…

  • 7

    部屋を「片付けなさい」はNG 子供の自己肯定感を伸…

  • 8

    日本のコロナ療養が羨ましい!無料で大量の食料支援…

  • 9

    早老症のユーチューバーが15歳で死去

  • 10

    『ドライブ・マイ・カー 』がアメリカの映画賞を総な…

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

英会話特集 Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
CCCメディアハウス求人情報
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
Wonderful Story
メンバーシップ登録
CHALLENGING INNOVATOR
売り切れのないDigital版はこちら
World Voice

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中