コラム

ファミマが開く「金融・新時代」の扉──銀行は生き残れるのか

2021年03月04日(木)11時42分

フィンテックの進展で最も大きな影響を受けるのが銀行であることは間違いない。銀行にとってはほぼ独占的に取り扱ってきた各種金融サービスを新規参入組に奪われる図式となる。加えて電子マネーでの給与振り込みが認められれば、給与振込口座という顧客との重要な接点の1つを失ってしまう。

だがフィンテック事業者が想定しているのは基本的に小額サービスであり、大きな金額を動かしたり、住宅ローンを組むような顧客ではない。銀行に代表される既存の金融機関は、比較的年収の高い顧客層に的を絞り、資産運用のコンサルや住宅ローンなど付加価値の高いサービスに特化していく必要があるだろう。

銀行側もこうした状況をよく理解しており、既にメガバンク3行は大規模なリストラを実施している最中である。近い将来、金融業界は小口決済や融資サービスを提供するフィンテック事業者と、付加価値の高い資産管理サービスを提供する銀行に二極化する可能性が高い。中途半端な立ち位置の金融機関は、存続が難しくなるだろう。

<本誌2021年3月2日発売号掲載>

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6月22日号(6月15日発売)は「ルポ 武漢研究所のウソ」特集。新型コロナウイルスの発生源と疑われる中国の研究機関が繰り返した危険な実験。「素人集団」が矛盾を暴く。


プロフィール

加谷珪一

経済評論家。東北大学工学部卒業後、日経BP社に記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当する。独立後は、中央省庁や政府系金融機関などに対するコンサルティング業務に従事。現在は金融、経済、ビジネス、ITなどの分野で執筆活動を行う。億単位の資産を運用する個人投資家でもある。
『お金持ちの教科書』 『大金持ちの教科書』(いずれもCCCメディアハウス)、『感じる経済学』(SBクリエイティブ)など著書多数。

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特集:ルポ 武漢研究所のウソ

2021年6月22日号(6/15発売)

新型コロナウイルスの発生源と疑われる中国の研究機関は危険な感染実験を繰り返していた

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