コラム

ビーチ・ライフがアイデンティティ形成に果たす役割

2016年09月28日(水)16時56分

 また、彼女は言う。子供というものが先天的に持っている素直さとか美しさに、自分の子供が生まれる前から常に魅惑されてきた。彼らと一緒に時を過ごすことは、魔法の世界へ招待されたようなものだ、と。グローナは、子供時代の無邪気さと不安の間にあるリンク(繋がり)にも非常に興味があるそうだ。

 今、私の2人の子どもは、行事や遊びを通して互いに目に見えない糸を築き始めている。そうしたもの、あるいは取り囲む環境こそが(娘たちを含め)彼ら子供たちのアイデンティティを築きあげていく。それをプロジェクトとして見極めていきたい――彼女は続けてそう語った。

【参考記事】娘を撮り続ける「ファミリーフォトジャーナリズム」とは何か

 トレント・パークをはじめ、オーストラリアの優れた写真家の作品には、しばしば都会的な洗練さとプリミティヴさが同居している。それが見る者に対してマジカルな親密性を作り出す。グローナが言うように、それは先進国でありながら、大自然が彼らのアイデンティティ形成に大きな役割を果たしているオーストラリアだからこそ、かもしれない。

今回ご紹介したInstagramフォトグラファー:
Natalie Grono @nataliegrono

プロフィール

Q.サカマキ

写真家/ジャーナリスト。
1986年よりニューヨーク在住。80年代は主にアメリカの社会問題を、90年代前半からは精力的に世界各地の紛争地を取材。作品はタイム誌、ニューズウィーク誌を含む各国のメディアやアートギャラリー、美術館で発表され、世界報道写真賞や米海外特派員クラブ「オリヴィエール・リボット賞」など多数の国際的な賞を受賞。コロンビア大学院国際関係学修士修了。写真集に『戦争——WAR DNA』(小学館)、"Tompkins Square Park"(powerHouse Books)など。フォトエージェンシー、リダックス所属。
インスタグラムは@qsakamaki(フォロワー数約9万人)
http://www.qsakamaki.com

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